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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114

2009年 10月 15日 ( 2 )

Assassins<어쌔신>(3)

リンカーン大統領を暗殺した俳優のJohn Wilkes Booth役の강태을カン・テウルさん。
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押し出しが良いというか、舞台で目立つんですよね、この人。そういう意味では、暗殺者たちの開祖とでもいうべきキャラで、のちのオズワルドの場面などで暗殺者たちのリーダー・代表者的な役割もするキャラは似合っていたかな。が、納屋の場面、"The Ballad of Booth"のあたり、テウルさんBoothはヒロイックな感じというか殉教者っぽい感じが強かった。政治的理念の為に殺人までするようなやや狂信的な感じというか「バランス」を欠く感じがもうちょっと仄見えるほうがいいような・・・。
あと、納屋の場面以降では、ブースはザンガラなどの他のキャラに大統領狙撃をそそのかしたりしますが、そのあたりでは、ちょっと怪しげな雰囲気・信用してよいのかよくわからない山師っぽさみたいなものもあったほうが良いかな~とも思いました。テウルさんBooth、堂々としていて押し出しが良くてそれは良いのですが、大人物風に見えちゃうというか・・・。「19世紀の役者さん」というより、なんか政治団体のリーダーとかそんな感じでやや貫録ありすぎかも??まあ、でも、「引力」が無い方が演じるよりはテウルさんみたいな感じの人が演じるほうがいいのかな。で、歌もなかなか上手かった。こんなに歌えるんだったら四季にいる頃からもっとぶつぶつぶつぶつ・・・。The Ballad of Booth、あ~元四季の二人が歌ってるわ、と思うとなんか不思議でした。


Charles Guiteauの김대종キム・デジョンさん。あら、パク刑事だ!と思ってしまいました(笑)。8月にこの方が出演したストレートプレイを見たんですが、直情径行なおっちゃん刑事役が面白くてインパクト強かったもので。こんなにすぐ出演作をまた拝見するとは。歌も上手いんですね~。感心感心。The Ballad of Guiteauなどの歌部分、安定した歌い方で上手でした。
このThe Ballad of GuiteauでGuiteauが絞首台にのぼっていく場面の演出、面白かったのですが・・ちょっとハラハラしました。2脚の椅子を、背もたれ同士を向かい合わせて少し離して並べて、その背もたれの上に板を置き、それを絞首台の床として使う演出だったんです。役者さんが板を置いた瞬間に、「まさは、これが絞首台の床になるんじゃないよね?これにGuiteauさん、乗っかっちゃったりしないよね??だって、安定悪そうだし、危ないんじゃ・・・。」と思いながら、대종さんがだんだん椅子=絞首台に近づきながら歌い踊るのを見てまして、いよいよ椅子の前に来た、あら、どうするのかしらと思ったら、板のところに祈祷するような感じにした手を置いたんで、よかったよかった、こう使うだけよね…と思っていたら、次の瞬間、Guiteauさんが板の上に飛び乗った!で、天井からnooseが下りてきて、それをGuiteauの首にかけ・・・Guiteauが椅子の背に渡した板から飛び降りて暗転・・という演出。ひやひやしましたよ。だって、演じる김대종さん、けっこうどっしりした体格で軽そうとは言えないし…たぶん私より年上に見えるし・・・(笑)。
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Guiteauは、自分をフランス大使にしてくれ、とガーフィールド大統領とその連れに直訴し、彼らが「狂ってますな~。」と言っているのを聞いて大統領に発砲、という人物ですが、TONYの授賞式の画像で見るDenis O'HareのGuiteauは、ぱっと見て、この人、なにかがちょっとズレていそう・・という感じがしますよね?にこにこしているし、服装も整えているようだけど、なにかちょっと「違う」感じというか・・・。김대종さん、この方は「陽性」の持ち味があるように思います。で、Guiteauの誇大妄想系っぽいピントのずれた陽気さ・・というよりは、ホントに陽性のキャラっぽい健全な感じが強いように感じました。浮ついた感じ、無駄にエネルギーを使っている感じは出ているのですが、どこか「良い人」ぽくてあまり病的な誇大妄想さんっぽい感じが無いというか・・・。もともとの俳優さんも持ち味ってけっこう大事なのかな~。


~続く~
by saffy114 | 2009-10-15 22:58 | Korean Musicals | Comments(4)

Assassins<어쌔신>(2)

YTに再演版のプレスリハーサルの画像がありました↓。


冒頭、まず子役の女の子が登場し発砲。で、ピアノの演奏が始まります。ええと、オリジナルではムーアの子供はBillyで息子だったと思いますが、今回の韓国再演版は、「娘」のLillyになっていました。なんででしょうね。子役って女の子のほうが多くて起用し易いのかな?それても上手い子が女の子の方が多いとか??Everybody's Got the Right、BWの再演や韓国の初演では、移動遊園地っぽい装置でやっていたようですが、今回の韓国再演版では、こんな感じ。
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電飾ピカピカなどは無く、景品が並んだ棚なども特になし。背景の壁に大統領たちの肖像が映写されて「射撃場」という文字が映写されていたと思いますが、初演のシナリオにあるような、Hit the PREZ and win a prize!といった文字や表示は登場していなかったように思います。The Proprietorのほか、例えて言うならばベネチアのカーニバルなどで登場するような仮面をつけた格好をした男女各一名が登場して(たぶん윤성원さんと김지숙さんだったんでしょう)、歌に合わせて踊っていて、カーニバルっぽい雰囲気を出そうとしてはいましたが、どうなんでしょう、移動遊園地っぽい賑々しい感じがあまり無いので(謎めいた感じは出ていますが)「移動遊園地の射撃場にいろんな時代の暗殺者たちがやってきて、人生が上手くいってないならば、さあ大統領を狙撃してみよう!と射撃場の主人に薦められて、銃を買う。」という設定がイマイチわかりにくいかも?わからないわけではないでしょうが・・・・。伴奏がピアノでやや地味めなのもあり、いまひとつ皮肉が効いていないような気もしました。
この場面で射撃の「prize」が視覚に訴えない・・というか登場しないので、後のナンバーで「賞品はどこなんだ?」と暗殺者たちが口々に言うナンバーとのつながりがちょっと弱くなっちゃった・・かな?

Czolgoszがpresident McKinleyを暗殺するパン・アメリカン博覧会会場の場面の演出が面白いです。最前列のセンターの座席の観客をMcKinley大統領に見立てて、「大統領と握手しにやってきた人々」を演じるキャスト達が、順番にこの座席の観客に握手しに来ます。で、最後にやってきたCzolgoszが、拳銃の銃口をこの観客に向け、一発発射して暗転。
チケットをとってくださった方のお計らいで(Thanks!)、私はこの座席でした(笑)。劇場に入る前、私の席の観客を大統領に見立ててキャストが握手しにくる場面がありますよ、と教えていただいたので、セリフを聞き逃して握手のタイミングに気付かないで流れを阻害してはぶち壊しだろうから、今回は注意して聞いてなきゃいかんなあ、と思いつつ、おそらくCzolgoszの場面かなと予想したのですが、劇場に入ったら、座席の背(折りたたみ式の座席なんです)に張り紙があって、「マッキンリー大統領」という文字と肖像写真、彼の経歴紹介らしい文章が書いてあるのか目に入りました(あ、ちゃんと読まなかったんで、もしかしたら文章の内容は違うかも)。
パン・アメリカン博覧会場面の直前の、The Ballad of Czolgoszの冒頭のほうで、途中から이경수さん演じるBalladeerが私の目の前に来て、じっとこっちを覗きこんで歌いながら握手でもするように手を出してきたんで、ん、ここでまず握手する段取りなのか??と思って手を出してみましたが、ここは違いました(笑)。すまん、ギョンスさん。早まったよ。
確かその直後、役者さん達が縦一列に舞台奥に並び、その手前に赤いロープだったかテープだったかを設置して、大統領と握手しにくる人達が並んでるらしき列を作り、The Proprietorの최병광さんが確か何かセリフを言いながらこっちに向かって意味ありげな視線をじ~っとダイレクトによこしていましたんで、あ~、握手はこの後からだな、とわかりました。なるほど、座席の張り紙もありましたし、これなら事前に事情を知らない観客でも察することができますね。で、最初は子役ちゃんが握手に来て、それから大人の俳優さんが順にやってきます。最初にかわいらしい子役をよこすのは賢いですね。どんな観客でも手を自然に出すでしょうし。
なんで、Evil deadのCherylやSweeney Toddのbegger WomanやSpelling Beeの校長やAltarBoyzのAbeだった人々と握手できましたが、最後にCzolgoszに射殺されてしまいました(笑)。
注:残念ながら Boothさんは来ません(笑)。



キャストについて。
The Proprietorの최병광<チェ・ビョンガン>さん。射撃場の主人として登場しますが、のちの場面では酒場のマスターや、大統領と握手しようの会の司会者なども演じていました。
貫録があって、とても良い声のおじさまですね~。オペラ系の人かな?韓国ミュージカル、次から次とやけに声の良い人が続々登場しますよね。どこから探してくるんだ??と思ったのですが、私、以前にこの人拝見したことがあったみたいです。2006の韓国JCSのカヤパ様だった人だ!なるほどなるほど。MC的というか進行役みたいなキャラをいい具合にこなしていらっしゃって、この方はなかなか良かったと思う。

Leon Czolgoszの이석イ・ソクさん。この方も非常に良い声の人でした。以前、ネット上の画像で、初演時にこの役をやっていたチェ・ミンチョルさんの"Gun Song" の冒頭のほんのワンフレーズだけ聞いたことがありまして、おお、凄く良い声だのうと思ったんですね。で、今年の人はどうかな~と思っていたのですが、이석さんも同様に美声のお方ですね。Gun Song、とても良かったです。
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ただ、大柄でどことなく人柄が良さそうな雰囲気の容姿でいらっしゃって、持ち味的にはCzolgoszっぽくないかも・・・。もうちょっと、鬱々した感じ、過酷な労働と労働環境、教育は無いがその不当さに気付くだけの頭は持ち合わせるために余計に精神的に苦しんで追い詰められている感じ、みたいなものが滲み出る雰囲気の方のほうがハマるような気がします。米国の初演のテレンス・マンなどは、暗~い感じの役が似合うお方だと思うのですが、イ・ソクさんは明るいキャラとかのんき大将的なキャラのほうが似合いそう??なんとなく、同じ労働者でも、辛い日々も笑って過ごすぞ~的な役のほうが似合いそうな個性をお持ちのような気がしました。
あと、初演版のシナリオの序文に、その序文の筆者の印象に残った場面として「CzolgoszとEmmaの場面。CzolgoszがEmma Goldmanのスーツケースを持った時のテレンス・マンの表情」というようなことを挙げていたんで、この場面、注目して見ていたのですが、이석さんCzolgosz、ここはもう一息、かな。たぶん、もっと「鬱々」系に見える役者さんの表情がこの場面でぱっと変化すると、すごくインパクトがあるんでしょうが、イ・ソクさんは暗くて怒りを抱え込んでいるというよりは、なぜ自分がこんな過酷で報われない境遇にあるのか理解できず戸惑っている・・ような雰囲気で、暗い・・というのとはちょっと違う感じの表情なんで、そのぶんテレンス・マン系の個性の方と比べるとこの場面のチャーミングさがややトーンダウンしちゃうのかな。


The Balladeer/Lee Harvey Oswald이경수イ・ギョンスさん。この役、ギョンスさん(昔、四季で海宝一輝さんという芸名でシンバをやってた人です)が出演って知っていたのに(チェ・ジェウンさんの回を狙っていたが私が行ける日はジェウンさんは出ない・・・)・・・・。
登場後しばらくはBalladeerがギョンスさんだと思わず、「あら、ずいぶん若い、大学生みたいな子がジェウンさんとダブルキャストになってるんだ・・。」とぼんやり思ってまして、少し経過してから、はっと、あっ、屋根の上のバイオリン弾きの韓国パーチックがこの役をやっているんだった!と思いだしました。ず、ずいぶん印象が変わりましたが・・・。どういえば良いんでしょうか。きっとお痩せになって印象が変わったのかな。はい。ということで。
しばらく、どうしてこんなに印象が以前と違うのか、どこか変わったのか、そればかり記憶をたどってしまって、集中を欠いてしまいました(笑)。ずいぶんかわいらしい感じになりましたねえ。以前はもっとごつい感じだった気がするけど・・。ちょっとした衝撃でございました。なんだか若くなった感じ!?まあ、私はLKの頃の画像と、屋根の上のバイオリン弾きの時の姿しか存じ上げませんから、私の記憶違いかもしれませんけど。
まあ、それはともかく。
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ちょっとハスキーな特徴的な声で、歌自体は上手いですし、まあ無難に演じていらっしゃるのですが、この役、特にBalladeer役の時は、超然とした感じというか、周りと"違う"雰囲気があったほうがいいような気がするんですよね。ギョンスさんはあまりそういう雰囲気ではないです。そういう意味で、持ち味的にジェウンさんのほうがこの役は似合いそうな気がしています。今年の舞台は見ていないけど。あ、でも、ギョンスさんのBalladeerも悪くないですよ。いたずらっぽい感じと若干シニカルな感じが混ざったような雰囲気でした。
Lee Harvey Oswald役の時は、う~ん、拒絶され続けて絶望している苦悩の人、という感じがちょっと見た目上薄いかも。若返って(?)少年っぽい容姿になったのが、若干マイナスに作用した、かな。そう悪くはないのですが・・・。初演の画像で見たジェウンさんバージョンのOswald部分はかなり良かった記憶があるんで、それと比べるとちょっとインパクト弱かった。まあ、セットも全く違いますし、同列に比べられては困るでしょうけど(笑)。初演時は米国版同様に教科書倉庫を再現したセットだったと思うのですが、この再演版は本棚の画像を映写するだけで、精巧な再現セットでは無かったですし。
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~続く~
by saffy114 | 2009-10-15 00:20 | Korean Musicals | Comments(14)