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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114

2009年 04月 01日 ( 2 )

Nathan(나)役の정상윤チョン・サンユンさん。
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とても良かったです。私はかなり気に入りました。
この方、昨年See what I wanna seeのThief役で拝見しまして、歌が上手く声が良いですし、すらっとした長身なので、韓国のお嬢さんたちには好まれるんだろうな~と思いました。まあ、一番印象に残ったのは、独特の表情をすることだったんですけども。
その「表情」が印象に残っていたので、キャスティング情報を聞いて、ああ、あのガンホ君とダブルキャストだった人か、じゃあ面白いかも、と興味を持ってはいたのですが、これだけ演じられる人だとは思わなかった。なかなかの芝居巧者なんですね。びっくり。
前回拝見したときは、お顔はハンサム一歩手前・・ぐらいという感じだが、体格と全体的な雰囲気のおかげで、2枚目に分類されるのかな~という印象だったのですが・・・・今回は化けましたなあ。Thief役の時とは全く違う印象でした。たぶん、キャスティング情報を知らないで見に行ったら、Thief役だった人と同一人物だと気付かなかったかも。
七三っぽい分け方のヘアスタイルで、ちょっと野暮ったい感じを出しているのと、なにより「表情」のおかげでしょうね。全く印象が違った。役者だから当たり前!とも思うけど、現実にはこれがなかなか難しいみたいですよね。まあ、サンユンさんみたいなお顔立ちは、2枚目系もそうでない系もこなせる、一番便利なタイプなのかもしれませんが。
歴代のネイサンたちとまた違う、独自のキャラクター・解釈で演じていらっしゃったようです。特に、Thrill meの激しさと、Life plus 99yearsの前の「!!」の部分の演じ方、そして一番最後の「僕は君の共犯者 決して裏切らない・・・・。Thrill me.....Thrill me.」というセリフのあたりの演じ方が印象的でした。

サンユンさんのNathan、日本で言うところの「いじられ系」っぽい雰囲気でした。でも、ところどころにその少年っぽい・純真そうな面と共に、激しいというか、意外と強情なのかも・・というか、こうと決めたら譲らなそうだな、みたいな面がひょこっと出る感じ、かな。
彼が学級会の司会をしていて、皆が騒いで話を聞かなかったら・・・、まずは困惑気味かつ一生懸命に静かにしてよ~と懇願しながら進行しようとするが、そのうち激怒しそう(??)。

仮釈放委員会の場面では、2007年のピルソクさんやジェウンさんのやや皮肉っぽい冷笑的な感じより、ジョンハンさんなどに近い、感情を抑えた感じの演じ方でした。そこに少~しだけ冷笑的なトーンが混じっている感じ、かな。
この仮釈放委員会と事件当時の演じ分けも、なかなか上手。もちろん、20代の俳優さんが老けメークなどなしでやってるので、50代には全く見えませんが、歳月の流れと、それによってもたらされた彼の変化みたいなものがそれなりに出ていたので、あれなら、シノプシスをざっとしか知らず韓国語がわからない観客でも、なんとなく今のセリフ部分は時系列上、違う位置にある場面なんだろうな~、とわかると思う。
どこの場面だったか失念しましたが(I'm trying to thinkの後だったかな?)、ステージ中央手前のあたりで、事件当時のNathanから仮釈放委員会のNathanに移行する場面があったんですが、若いネイサンの不安げな表情から、すっと表情が変わって、34年後の"年老いた少年"に一瞬で移行する場面がありまして、おお、上手いではないか、と感心しました。


事件当時のNathanを演じている時は、純朴なかわいらしさがあるというか、いたいけな(?)少年っぽいような表情をしていて、リチャードを見るときなどに、ものすごく嬉しそうな、例えば小学校高学年ぐらいの男の子が愛犬を猫かわいがり(?)しているような・・・というか、大好きな飼い主が帰宅したのを大はしゃぎして迎える子犬のようなというか・・・、なんともいえないちょっといじらしいとも言える顔の表情とボディ・ランゲージで演じていらっしゃいました。特に最初のほう、公園でRichardと待ち合わせして、久しぶりに彼と会った場面などは、愛らしさ&いじらしさ全開(笑)。まさに子犬モードとでもいいましょうか、好き好き好きという感情を全く相手に隠そうとせず、相手に対する感情を全開にして見せているような。時々、あんまりラブリーなのでつい顔がにやけちゃうのを私は一生懸命我慢したんですが、私の後ろの列の女の子数人は、我慢せずにくすくす笑ってましたね(笑)。彼のファンの方たちなのかな?
あ、そうそう、「二ーチェがどこで火遊びについて書いてるっていうんだぁ・・・?」みたいなセリフを言いながら、手にしている本を振りながら突き出すところなども、なんだか可愛らしくかつとぼけたユーモラスな感じもあり、印象に残ってます。この場面、後列のお嬢さんたちも激しく反応していたな(笑)。確かに、なんだかサンユンさんのこのセリフの言い方は面白かった(褒めてます)。
Thrill meの後、The planの前のbliss~な場面も、サンユンさんネイサンはなんとも言えない、幸せ~❤という表情・身振りで演じていました。ごろにゃんごろにゃんという感じとでもいいましょうか(笑)。顔の表情だけでなく、体の動きに特徴がありますね。リチャードの膝枕で寝ているのは皆さん共通ですが、サンユンさんはリチャードの脚を実に幸せそうに撫でながら、なんとも言えぬ動きでリチャードにさらにすり寄る・・みたいな感じで演じていました。この場面、歴代の組み合わせの中では、結構アダルトな雰囲気を漂わせていた場合もあったと思いますが、今回はエロいというより、ちょっと微笑ましいです。

が、この前半にリチャードに対して見せていた、ラブリーな(?)うっとりとしているような表情が、最後の「!!」の部分で効いてくるんですよね・・・・。

Thrill me,このナンバーの演じ方は非常に個性的。抱いてよ、というNathanの要求に耳を貸さず、次にやる軽犯罪の計画をべらべらと喋りながら立ち上がろうとするRichardに対して、Nathanが上からリチャードの肩をがっ!!と掴んで床に向かって押しつけて無理やり座らせていました。こんな演じ方もあるんですね~。これ、良かったです。こんな感じで前半は激情型で激しいのですが、途中では懇願モード、そして契約書を破るぞ!と脅すところでは、実はリチャードは自分が離れていくことは嫌なんだということは承知しているゆえの強み、みたいなものもある感じ。

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~まだ続く~
by saffy114 | 2009-04-01 23:46 | Korean Musicals | Comments(8)
「Thrill Me<쓰릴 미>」。ソウルのThe STAGEにて、3月29日、15時からの公演を見ました。

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キャストは、
Nathan Leopold=나(私) 정상윤<チョン・サンユン>
Richard Robe=그(彼) 김우형<キム・ウヒョン>

Director 이종석 <イ・ジョンソク>
Music Director 김현정
Translator 박천휘、임미현
Korean Lyrics/Adaptation 추민주, 이종석
Scenic Design:정승호
lighting Design:백시원


Thrill Me、今年も見に行ってしまいました。今回は、新村<신촌>という学生街っぽいエリアに新設された劇場での上演でした。雑居ビル風の建物の地下にある小劇場ですが、意外と舞台の天井が高かった。あと、2階席もあったようです。席数は多くはないようですけども。ここも、階段狭めですね~。大学路の小劇場ほどではないですが・・。消防法って、きっと韓国のほうがユルいのかな・・。
劇場、若干わかりにくい場所にあります。大通りに直接面していないビルなんですね。
新村駅の三番出口から大通りを直進して、スターバックスを通り過ぎたところで建物の間の小道?を入ると、チケット売り場が見えます。開演前になると、スターバックスのあたりに演目のポスターを貼った看板を置いてくれていたので、あ、ここの間を入っていくんだ、とわかりますが、開演時間より2時間ぐらい前にここを通り過ぎた時は、この看板が出ていなかったのでわかりにくいな~、と思いました。

2009年版は、ピアノは舞台上ではなく、舞台向かって右側の客席と舞台の間のスペースに陣取っていました。黒を基調としたシンプルなセットは2007・2008版とほぼ共通ですが、今回はわりと天井が高い舞台であることを生かしたデザインだった。場面の転換の要所要所で、場所・時間の短い説明(「数日後・『彼』の部屋」というような感じです)が背景に映写されるのは2007・2008版と共通ですが、今年は舞台奥の壁の2階部分?にそれらが映写されていました。
舞台前方の中央、向かって左などに、ペンダント型のライトが天井から設置されていまして、仮釈放委員会の場面などで有効に使われていました。



で、今回も満足できる出来でした。今年の演出は、どことなくストプレっぽさが強まった感じですね。
なんとなく、主人公二人の「共生」関係みたいなものがより強調されていた印象。何て言うんでしょう、組み合わせの妙ならぬ、組み合わせの悲劇、という側面が強調されているような印象を持ちました。
2007・2008版ですと、主人公二人の心理的駆け引きというかパワーゲームみたいな面も強めに感じられたのですが、今回のお二人の舞台は、あまりそういうパワーゲームみたいな側面はあまり強くなく、頭で考えた打算・駆け引きというより、計算抜きで正面からお互いの感情がぶつかっているような印象の舞台でした。

主演のお二人共、歌も上手でしたが、芝居が良いですね。緻密に演技なさっていますし、自分はこの役をこう解釈しているぞ、というのを明確に表現なさっている感じでした。
ええと、日本で言うと、例えば石川禅さんが、「レベッカ」の時結構こまか~く芝居してきましたよね?あんな感じの演じ方を想像していただくと良いかと(ちょっと違うけど)。昨年などもそうでしたが、若くて(今回は二人とも27とか28歳とかそのぐらいの年齢)、結構ルックスにも恵まれている若手俳優さんが、がっちり・きちんと演じてきたり、決してシナリオを逸脱してはいないがけっこうユニ-クだなあという感じの解釈を見せたりするので、感心しちゃうのですが、秘訣は何なんだろう?

まとまりがある舞台だったと思います。
演出と、俳優さん二人の役や劇の構造の解釈・演じ方の、目指す方向がちゃんと一致している感じでした。
あの~、どこぞの舞台ですと、これらがてんでんばらばら・・・??という印象を受ける場合がけっこうあるのですが・・・。
なんでしょうね、あちらのほうが準備期間とかに余裕があるのかしら?

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~続く~
by saffy114 | 2009-04-01 00:01 | Korean Musicals | Comments(0)