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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114
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See What I Wanna See(씨왓아이워너씨) KOREAN Ver. (3)

2幕の「GLORYDAY」。
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過酷な経験をして、信仰を失いかけた神父がついた嘘が真実に化け、神父はそれによって信仰を取り戻す、というような内容ですが、このA Priestを演じる강필석カン・ピルソクさんが歌・芝居ともに非常に素晴らしかったです。熱演でした。ピルソクさん、こういう"苦悩"の芝居が上手ですね。プラス、ピルソクさん、神父の衣装(半袖の黒いカラーつきシャツ)でのお姿がたいへん魅力的でした。なんで、An Actressが公園で神父に「○○○○します?」って言って、やってしまったらしいシーンが、なんだか納得できます(?)。個人的には、Aunt Monicaが歌うThe Greatest Practical Jokeの部分でのピルソクさんの演技にやられてしまいました(笑)。おそらく、神学生になったばかりの若い頃というのを表現するためにだと思うんですが、なんだかちょっと可愛らしく、ちょこんと椅子に座って聖書を開いて読んでいるんですよね。で、無神論者で共産党員の叔母さんが演説をぶつのをくすっと笑いながら聞いている、という感じの芝居をやっていました。この部分、かわいらしかったです。
・・・。すいません。バカな感想です。でも、こう思ったのは私だけではないのでは?
この役って、Henry Stramさんにあてがきみたいな感じで書かれたらしいようなことをどこかで読みました。つまり、中年の俳優さんを想定しているってことですよね?なんで、ピルソクさんだと若すぎるような・・なんて思っていましたが、大丈夫でした。Off BW版のCDだと、中年の、それなりに長い間キャリアのある神父がある事件で信仰を失いかける・・という印象でしたが、若いピルソクさんが若手神父として演じてもちゃんと話が成立してました。
Feed the Lionsや、Prayer (reprise) で公園に集まった人にどうか家に帰ってくれと必死で懇願するあたりや、奇跡を目撃した場面の表情などの芝居、そのあと、人々も奇跡を目撃したか一生懸命尋ねる場面、叔母に奇跡はあったんだと必死で言うあたりの歌・芝居、ほんとにピルソクさん、良かったですよ。圧巻。引き込まれました。拍手。

A Reporterの홍광호ホン・ガンホさん、2幕もちょっと衣装が合っていなかったように思います。なんだか、ジャケットが大きすぎ?デザインのせいかなあ??やはり、お兄さんの服を着た少年っぽくなっていました。Aunt Monicaが「セクシーなレポーター!」と言っていたと思うんですが、なんかあの格好だと「可愛いレポーター!」という感じです。もう少し大人の男性っぽさが欲しいところ。歌はやはり良いです。Curiosity、良かったと思います。素晴らしい声ですね。

CPAの양준모ヤン・ジュンモさん、やはり歌が上手いですよね。最後、嘘が現実となった「奇跡」を目撃したかどうか神父が人々に尋ねまわった後のあたりの場面、なんだかやけっぱち?な感じで笑いながら、ひっくり返って椅子に脚を乗せて本?雑誌?かなにかを読んでいる場面の表情が印象的でした。

An Actressの차지연チャ・ジヨンさん、2幕は1幕と違い、スポーティーな格好で現れます。この人、なにかダンスなりスポーツなりを長くやっていた経験があるのかなあ?なんとなく脚の感じや体型が、本格的なスポーツ経験者っぽいような・・。話しながらうろうろ歩きまわる落ちつきのない感じの動きでAn Actressの不安定な精神状態を表現していた様子。、”Coffee”のThe coke,The coke,The coke,The coke...という繰り返し部分のような、不穏な雰囲気ですね。
Second Message を読んだ後、Actressはその感激の勢いで(?)神父に「○○○○しましょうか?」と誘いをかけ、二人はやってしまった様子。その後、「神父さんを堕落させちゃった!良く生きようと思ってるのに・・。」みたいな感じで罪悪感に襲われたらしく、「悪い女!!」と自分を非難していました(笑)。これを受けて、神父さんが、「本当に上手になさいましたよぉ・・。」となんだかかわいらしく言うんですが、このあたり、ちょっと笑ってしまいました。この場面って、神父役をHenry Stramのような平凡なおじさん的雰囲気の俳優さんが演じるのと、今回のピルソクさんのように、若くてちょっと魅力的な俳優さんが演じるので、Actressの行為の意味というか動機に対する解釈が変わってきそうですね(笑)。

Aunt Monicaの임문희イム・ムンヒさん、とても良かったです。この役、神父の叔母で、イタリアから移住した無神論者にして共産党員で、卓越したコックというキャラで、英語版は、ええと、恰幅が良いというか、どっしりした体型のMary Testaが演じていたので、Mary Testaと声質も体格・雰囲気も違うムンヒさんはどうなんだろう、もう一人のダブルキャストの方のほうがMary Testaっぽくていいかな、なんて思っていたのですが、ムンヒさん、芝居・歌ともに2幕も良かったです。The Greatest Practical Jokeも良かったんですけど、特にThere Will Be a Miracleがとても良かった。この曲、英語版のCDのなかでは一番好きだったんですが、 イム・ムンヒさん、Mary Testaとはまたちょっと違う歌い方ですが、とても素晴らしく歌ってくれたと思います。

というわけで、see what I wanna see,興味深く面白い舞台でした。いろんな解釈のできる内容の舞台ですし、俳優さんたちの歌が非常に優れていますので、個人的にはお勧めです。これも日本でも上演されるといいのになあ。
KESA,Aunt Monica,Thiefはダブルキャストなので、もう一方のキャストの公演も見たいんですが・・。どうかなあ。私に都合の良いキャスティングスケジュールになってくれるといいのですが。
私が見た日、ソウルは台風っぽい大雨だったので、なんとなく「羅生門」っぽい気分(←小説のほうの・・)が個人的に盛り上がってちょうど良かったです。
by saffy114 | 2008-07-30 22:14 | Korean Musicals