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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114
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Xanadu (BW)


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「Xanadu」。Helen Hayes Theatre にて、5月3日、20時からの公演を見ました。

キャストは、
Clio / Kira –KERRY BUTLER
Sonny Malone – Cheyenne Jackson
Danny Maguire, Zeus –Tony Roberts
Calliope, Aphrodite – ANNIE GOLDEN 
Melpomene, Medusa – Mary Testa
Terpsichore, Siren, '80s Singer, Hermes, Centaur – ANDRÉ WARD
Thalia, ’80s Singer, Cyclops, Young Danny– KYLE DEAN MASSEY
Erato, ‘40s Singer, Eros, Hera– KENITA MILLER
Euterpe, ’40s Singer, Thetis–  PATTI MURIN
Specialty Skater– MARTY THOMAS

スタッフは、
Lyrics by: John Farrar and Jeff Lynne
Music by: John Farrar and Jeff Lynne
Book by: Douglas Carter Beane
Christopher Ashley (Direction)
Dan Knechtges (Choreography)
David Gallo (Set Design)
David Zinn (Costume Design)
Howell Binkley (Lighting Design)
Eric Stern (Musical Direction)

~ネタばれ注意!~

これ、気に入りました。バカバカしいですが、campなテイスト満載で、とにかく面白いです。
同名のOlivia Newton-John主演の映画を舞台化した作品です。原作の映画、私は見たことがないのですが、最悪の駄作として名高い(?!)らしいですよね。映画版を見ていないので、具体的に映画版をどう脚色&素材として利用したのかは私は正確に論じることはできませんが、ミュージカル版は、80年代・ギリシャ神話・ミュージカル・そしておそらく原作の映画をおちょくっていて、非常に面白かったです。ゲイ絡みのユーモアも多かったですね。
シノプシスは、公式HPなどの記述を引用すると、
Xanadu follows the journey of a magical and beautiful Greek muse, Kira, who descends from the heavens of Mt. Olympus to Venice Beach, California in 1980 on a quest to inspire a struggling artist, Sonny, to achieve the greatest artistic creation of all time - the first ROLLER DISCO…hey, it's 1980! But, when Kira falls into forbidden love with the mortal Sonny, her jealous sisters take advantage of the situation and chaos abounds.
というようなものです。
とにかく、ギャグが冴えていますよね。ちょっとひねったユーモアもあり、日本人の私でも笑えるのが多かった。そうそう、ペガサスも登場します。ベルばらだけじゃないんですね。BWでもペガサスが人を乗せて舞台上を飛んでいきましたよ。
俳優さんも皆上手。主演の2人も良いですが、Clioの"Sisters"を演じる皆様が非常に良かったです。
ダンスシーンの振付も、ローラースケートを多用した80年代風というか「ディスコ」風で、ギャグっぽいんだけども同時になかなかかっこよく、面白かったです。最後のナンバーの"Xanadu"、楽しかった。roller disco万歳という感じです(笑)。


個人的に印象に残っているのは・・。

Clio(Kira)の「sisters」のうち、2人が男性なんです(笑)。ウケた。まさに「sister」な感じの男性なんで。KYLE DEAN MASSEYとANDRÉ WARD、とても上手でした。特に、ANDRÉ WARD演じるHermesに爆笑。人間のSonnyと恋に落ちたKiraに対し、ゼウスがHermesを使者として遣わして警告のメッセージを送るんですが、それに対してKiraが「どうして恋に落ちるのが、創造することがいけないの~!何故!?」的なことを言い募ると、Hermesが「Bitch.I don't know your life.」(←確か・・)と一言言ってから、華麗に(ドラッグクイーン風に)退場するんです。これ、場内大爆笑でした。KYLE DEAN MASSEYも、冒頭、登場したときは、お、ギリシャ彫刻みたいなハンサム、という感じなんですが、動き出すと・・(笑)。衣装のトーガ(?)をちらっとめくって脚を見せたりもしていました。

Evil sistersの二人、Mary Testa とANNIE GOLDEN、面白かった!特にMary Testa。Calliope役は、Jackie HoffmanではなくアンダースタディのANNIE GOLDENさんでしたが、この方も上手でした。"Evil Woman"、最高~。
ラストのほうで、Melpomeneが、ゼウスに対して”Short & happy!?Come on, next door in ”Gypsy”,Patti Lupone ××× first daughter yet!!"って言ったのが、すごく笑えた。ちょうどその日のマチネに「ジプシー」を見たばかりだったので。確かにジプシーは上演時間が長いですよね~。上演開始90分後はまだジューンは出奔していないかも。でも、このネタ、”Gypsy”がオープンする前はどうしていたんだろう?
あと、Kiraを許そうとしたゼウスに対し、Melpomeneが抗議し始めたとき、「Calliopeも怒っているはずだが、cast doublingの制約のためにここにいない。」みたいなことを言った場面も笑えた。この場面、Calliope役のANNIE GOLDENがAphrodite役で舞台に登場しているので、どうしてもCalliopeは登場できないんですよね。
クスクス笑いをするCalliopeに対し、「Evil don't giggle!!Evil ××!!(と言って悪人風に高笑いする)」という場面も笑えたな。

ローラースケートとレッグウォーマー(!?)とオーストラリア訛りで変装し、名前もClioからKiraに変えて、地上、それも芸術の暗黒時代、80年代のカリフォルニア(?!)に、やってきた女神役で主演のKERRY BUTLER、可愛いのになんだかヘンで面白いです。凄く良いですね。歌も良いです。澄んだ声で、この作品のナンバーがとても似合っていた。ローラースケートも上手。最初から上手だったのか。この公演のために練習したのかは存じませんが。この人が降りちゃったら、だいぶショーの雰囲気が変わりそう。ぜひぜひ長期出演を・・。

Sonny Malone役のCheyenne Jackson、この方も良いですねえ。ルックスがとても良いのですが、ボケ役も上手ですね。歌も良し。冒頭、やけに短いデニムのバミューダ、というよりショートパンツに近い衣装(と、バンダナ)で、筋肉質の脚を披露しながら、舞台の床に絵を書いているんですが、これがなかなかセクシーです。Sonnyのセリフ、すっとぼけていて面白いんですが、Cheyenne Jackson、間が良くて上手です。笑えた。このキャラなら、芸術の集大成=「ローラー・ディスコ」をオープンしようと言い出しそうだ。Dannyがエロール・フリンを引用してSonnyに何か言ったら、「俺、それ、わかんない。」と答えたり、DannyがMaguire&Maloneというのがボードビルのチームみたいだな、みたいなことを言うと、これも「それ、わかんない。」と真顔で答えたりする場面が面白かった。
スケッチブックにSonnyが絵を描くシーンがありまして、私の席からそのスケッチブックが見えたんですが、Jacksonさん、本当に何か絵を描いていたようです。なんだか妙ちくりんな小動物系のイラストのように見えた。確か、Kiraを描いていたはずだったような気がするんだけど・・。
Kiraの本名がClioだと聞いて、平気なふりをするが、後ろを向いておえ~っとやる場面も妙に面白かった。きっと、この人が主演のAll shook up,かなり面白かったんだろうな、と思いながら舞台を見ていました。

Danny Maguire役のTony Roberts、この方も歌・芝居ともに良いですね。洒落た感じ。この人も間がとても良くて笑えた。あと、日本の酔っ払いサラリーマン風にネクタイを頭に巻いて踊っている場面があったような気がしますが・・。あと、Zeusの扮装がやけに似合っていた。

とにかく、この作品はつべこべ言わず、笑って見るためのものですよね。楽しい90分でした。


終演後、ちょっと面白かったことがありまして・・。
劇場の通路を歩いている時、私の前にいたカップルの女性のほうが「これ、私には深すぎて、皆がなんで笑っているのかわからないところがたくさんあったわ。」というようなことを言ったんです。男性のほうは、一瞬言葉に詰まった様子。冗談で言ってるんだよね、この人・・・と思っていたら、女性が「Kidding~!」と言ったのでと、あ~、やっぱり冗談だったんだ、思ったんですが、その後、女性が男性に対し、なぜ最後のほう、MelpomeneがCalliopeも怒っているはずだ云々言ってたところ、何が面白かったかわからない、というようなことを言っていて、男性が「ダブルキャストに関するジョークだよ。ブロンドの人がいただろ?彼女がCalliopeも演じていたんだよ。」と解説していた。



これ、韓国で上演予定らしいです。ジョークだらけなだけに、翻訳上演が実はとても難しそう。いや、ただ歌とローラースケートを使ったダンスで盛り上げる、ということだけを狙うんなら、そう難しくはないでしょうが、英語版の80年代ネタ・ゲイ関連のユーモアなど、ちょっとひねったジョークがこの作品の最大の魅力だと思われるので、それを上手く翻訳・翻案するのは、かなり大変な作業だろうなあ、と思います。でも、それが失われると、全く別の作品になっちゃうように思うので。

まあ、頑張ってください。
なんでも、ミュージカルを制作している会社ではなく、歌手やタレントを擁する大手プロダクション(←日本の○○プロみたいだな・・)が権利を獲得していると聞いているので、なんとなく、イヤ~な予感もしますが。



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by saffy114 | 2008-05-16 23:33 | Broadway Musicals | Comments(0)