韓国版「Sweeney Todd<스위니 토드 >」 9月16日マチネ(2)
2007年 09月 18日
The Contest、チョン・ヒョンチョルさんピレリが大暴れしすぎて(?!)、ピレリが担当するお客さん役のアンサンブルさんのカツラが、外れてしまった!で、まるごと外れちゃえばまだ良いんだが、一部頭にくっついたままになっている、落ち武者風のカツラがぶ~らぶらと揺れている・・。観客、大爆笑。
The Beadleのパク・ワンさん、この人も凄く美声でした。Ladies In Their SensitivitiesとParlor Songs、とても良かった。なんとなく、この役って、Alexander Gemignaniとか、斉藤暁さんとか、ちょっと「むさい」系(すいません)の俳優さんがやる役、というイメージがあったんだが、パク・ワンさんは、それに該当する雰囲気ではありませんでした。
韓国版の Beadle役、何気に運動量が多くて大変そうでした。Ladies In Their Sensitivitiesの前のJudge Turpinの裁判の場面、右サイドの鉄骨組みのセットの3階にJudge Turpinがいるんだが、BeadleがTurpinがいるその3階まで、非常用梯子みたいな梯子を上っていくんです。途中で一息入れたりしながら、ゆっくりめに登っていらっしゃいました。
お疲れ様です。その後、Ladies In Their Sensitivitiesは判事と共に後方の鉄骨のセットを右端から左端まで歩く演出なので、結構公演ごとに疲れそう。
Judge Turpinのキム・ボンファンさん、歌も演技も順当にこなした、と言う感じでしょうか。品のいいおじさん、と言う雰囲気で、ちょっとねちっこさや陰湿そうな雰囲気に欠けるが、歌は上手です。この方、ジキハイの来日公演でも拝見したし、All shook upのナタリーの父ちゃん役でも拝見しました。ナタリーの父ちゃん役の時は、2幕のエルビス風の扮装が爆笑モノで大変面白かったのですが、今回は、Johannaのシーンの衣装がちょっと・・・。あの、真紅のローブみたいなのを着ているんです。で、その上半身だけをはだけて自分を鞭打ち始めるんですが、なんかプロレスの選手が入場前に来ているローブみたいに見えて・・・。なんか、ちょっと面白い(こう感じるのは私だけでしょうか??)。このナンバーの最後のほうで、普通の背広のズボン&白いシャツに着替えるんですが、シャツを着るとき、下からボタンを留めていったんですが、一段ずらして止めちゃった!!なんで、シャツの裾が左右で段違いになっちゃっていました(笑)。
ナマの舞台ですから、いろいろありますよね~。
Beggar Womanの임문희さん、この方も歌も演技も順当にこなした、と言う感じでしょうか。殺害される直前、トッドの店で過去の記憶が蘇ったのか、子供をあやすしぐさをする場面などはとても良かった。韓国版のBeggar Woman、死体になった時に、昔の美しさを取り戻すんですね(そのように見えました)。なので、亡くなった後で、トッドがBeggar Womanがルーシーだと気づくのが、なんだかとても自然に見えた。
Anthonyのイム・テギョンさん、歌は大変良いです。きれいなテノール。Johannaの유에스더さんも、歌は大変良い。美しい透明なソプラノでした。で、二人とも、演技に関しても大きなアラは無いんですが、何か足りない感じ。歌は凄くいいのに、2006BW版のみならず、日本版と比べても、なんだかこの二人の印象が薄かった。ただ単に、さわやか2枚目と深窓の美人(美少女、というには大人びすぎた雰囲気なので・・)と言う感じで、あまり面白みがないんですよね。演出・解釈の問題なのかもしれませんが。2006BW版だと、このカップルって、ちょっと滑稽味もあって面白かったんです。かつ互いを求め合う感じも出ていたし。日本版は、ソニンさんの演じるジョアンナが、精神的にぎりぎりのところにいる雰囲気でなかなか面白かったし、城田さんのアンソニーも若さゆえの盲目的な恋、と言う感じが出ていて、それはそれで面白かったんです。それと比べると、なんだか今回の韓国版のAnthonyとJohannaのカップルは、印象が薄かったです。あと、Kiss Me のハーモニー・テンポが、いまひとつ決まらなかったかも。なんでだろう?音が外れるわけでも、ずれているわけでもないんだけど、何か、あのたたみかけるような独特のリズムが生きていなかった。何故だ??それ以外のナンバーは良かったです。
~まだ続く~