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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114
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Wicked(ウィキッド) 7月4日

「Wicked(ウィキッド)」。四季 海劇場にて、7月4日の18時半からの公演を見ました。
キャストは、
グリンダ 沼尾みゆき
エルファバ 濱田めぐみ
ネッサローズ 小粥真由美
マダム・モリブル 森 以鶴美
フィエロ 李 涛
ボック 金田暢彦
ディラモンド教授 武見龍磨
オズの魔法使い 松下武史

日本語版、なかなか良かったです。最近見た四季の舞台のなかでは、一番満足度が高かったかも。
キャストの皆さんの歌は良かった。(台詞廻しに関しては・・、ちょっと問題ありのような気もするが・・。)
あの、今回嬉しかったのは、フィエロ役の李涛さんが、 フィエロらしかったこと(笑)。ロンドン版のOliver Tompsettさんのフィエロを見なければ、別にここまで李涛さんフィエロに感激(笑)することもなかったとは思うんですけど。アホな感想ですね。すいません。あ~~、アダム・ガルシア、見たかったなあ・・。

四季のカンパニーの皆さん、ダンスはやっぱり上手ですね。ウエイン・シレントの振り付けって、私は相性が良いようで、結構好きなんです。Tommyもそうなんですが、ダサかっこいいというか、決して振り付けとして斬新とか、洗練されてるとはいえない気がするんですが、なんだかそれでも許せるんですよね。

Elphaba役の濱田めぐみさんの歌、とても良かったです。
Defying Gravity,No good deedは見事に歌っていました。Defying Gravityの最後のほうの高音、裏声にしないでバッチリ歌えていました。ばんざ~い。
ただ、両曲ともに歌詞の翻訳が、あまり上手く出来ていないような気もします。なんというか、英語版で言っている内容の数分の一ぐらいしか訳出できていないように思います。だいぶ、原曲とはニュアンスが違ってしまっている部分も多いですよね。そのせいで、濱田めぐみさんの声・歌い方は良いのに、BW・WE版に比べると曲から受けるインパクトが少し弱くなった気がします。
英語版を見ていなければ、もしかしたらあんまり気にならないのかもしれませんけども・・。確かに、両曲ともに特に日本語に訳しにくい曲のような気はするので、仕方ないのかもしれないけども。
芝居の面では、濱田さんのエルファバは、英語圏のエルファバに比べると鼻っ柱の強さや皮肉っぽいユーモア・ウィットがかなり薄い感じでした。前半の学生時代のエルファバの部分は、ちょっと大人しすぎのような気もします。登場時の「What?What are you looking at?? Oh~,perhaps something on my teeth.」に続くところなどですね。
一番印象が違ったのは、ダンスパーティの場面で、一人で踊り始めるところ。先日見たロンドンのKerry Ellisさんの場合、皆に笑われて一瞬傷ついた表情をするが、即座に鼻っ柱の強さを取り戻して、決然と帽子をしっかりかぶって、毅然として一人で踊り始めるんですね。なので、フィエロの「彼女、誰のことも気にしないんだな。」というような台詞がわりと自然に聞こえるんです。ああ、そう見えるわよね、という感じで。もちろん一瞬傷ついた表情も見せているので、グリンダの、「She does !Just pretend not to...」という台詞もすんなり入ってきますが、エルファバがあからさまに傷ついた表情を見せないことで、グリンダが他人の心中を察する能力に必ずしも欠けているわけではないことが観客に示されているように思いました。
日本版だと、かなり傷ついた様子をみせる演技ですよね。しばらく下を向いていてから帽子をかぶっていたので、そういう印象を受けました。なんで、フィエロの台詞を聞いた時に、お前の目は節穴か?と思ってしまいました。
演出の方針の違いなのかな~。

Glindaの沼尾みゆきさん、歌は滑らかなソプラノで良かったです。そして、ルックス・雰囲気がこの役に結構似合います。ただ、せりふ部分はいかにも四季な開口調の部分が結構あって、
ちょっと気になりました。四季節のグリンダってのはなあ・・。でも、良い部分も多かったですよ。しばしば飛び出る四季節(妙にゆっくり、はっきり話す)がもう少し目立たず自然な台詞になってくれればもっと良し。ダンスパーティの場面でエルファバのまねをして踊るところと「popular」の♪La~,la~,la~,la~♪の部分のダンスのへんてこりんぶりは3大陸一でした(笑)。拍手。ただ、前半は、もっとAirheadぶりを発揮して欲しい。特に前半のグリンダの台詞って、英語版だと冒頭の「it’s good to see me, isn't it?」に始まり、笑いどころ満載なんだけど、なんかあんまり日本版は笑えなかった。日本版では、最初から、このへんのユーモアを生かす翻訳をする気がなかったのか、それとも演じ方・台詞の言い方のせいなのか、はっきりしませんが。
でも、「popular」の「ごうじゃすどれすうう~~」の部分などはとても良かったと思う。笑った。
あ、日本版のグリンダは最初から「Glinda」です。英語版は最初Galindaなんだけど、ディラモンド教授がGaを発音できなかったんですよね。で、エメラルドシティに行くエルファバを見送りに行った時、フィエロの気をひこうとして(?)、ディラモンド教授に敬意を表して(?)Glindaに改名を宣言します。


Fiyeroの李涛さん、 良かったです。あの、どうしても1週間前に見たロンドン版と比べちゃうんですが(笑)、李涛さんは顔・体型ともに見栄えがいいのと、動きがきれいなので、フィエロ役が似合っていた。歌も良かったですね。あ、ロンドン版のOliver Tompsettさんの名誉のために一言。彼は、笑いをとるのはとても間がよくて良かったです。Tompsettさんの"grinda-rize"とか、ライオンを解放するときに舞台左に行ってから、あ、方向を間違えた~という感じで、舞台右に消えていくところとか、エルファバと逃げるときに、Grindaに「あなたたち、私の背後で!!」といわれてエルファバが「そんなつもりは・・」と言ってるのにFiyeroが「Well, it was like that..」と素っ頓狂に言うところとか、かなり笑えた。李涛さんは、このへんの笑いをとるのはあんまり・・、かな。でも、例の(?)ロープで飛び出してくるところは、李涛さんだといろんな意味でかなり笑えますね。演目違い??みたいな感じで。でも、このシーン、実はロンドンでもバカ受けしていました。あの~、Tompsettさん、ちょっと重そうな体型なんですよね。そして、たぶんダンス畑の人じゃないみたいで、身のこなしがやや重いんです。だから、あの演目が頭をよぎらなくても、珍妙なシーンになっていて、笑えた。
2幕の冒頭の部分だけ、どういうわけだか少し中国語訛りが少し出ちゃっていましたが(あ、なんか昔の同僚の○○さんの話し方と似てる・・という部分があった)、他はOKでした。李涛さん、もうしばらく日本にいてね。2枚目役要員にあなたが必要です(笑)。I love you, you're perfect now changeが上海で上演されたりしているみたいなので、そのうち中国で盛んにミュージカルが上演されるようになったりしたら、彼を含めた中国出身者が帰国しちゃいそうで心配だ。

Madame Moribleの森以鶴美さん、歌・芝居・雰囲気とも、とっても良かったと思う。はまり役になりそうですね。拍手。

Nessaroseの小粥真由美さん、歌はおおよそOKだったと思うが、先日見たロンドン版のKatie Rowley JonesさんのNessaroseがお見事な演技と歌だったので、それと比べちゃうとかなり食い足りなかった。きれいに歌えているけど、2幕の離れていこうとするボックに呪文をかける前のあたりの歌とか、ちょっと迫力不足。前半のダンスパーティのシーンの歌も、ちょっと伝わるものが少なかったかな。(でも、これは翻訳のせいかもしれないけれど・・。)
それから、Nessaroseは・・・線の細い美人タイプの人がキャスティングされているといいと思う。もし、容姿がそれに当てはまらないなら、そういう雰囲気を作って欲しいな。

Boqの金田暢彦さんも歌はおおよそOKだったと思うが、なにかもうひとつ足りない感じ。やはり先日見たロンドン版のJames Gillanさんと比べちゃうと、演技が単調かな。日本のBoq、名前間違えられても、なんか平気そうに見えちゃった。

ディラモンド教授の武見龍磨さん、 オズの魔法使いの松下武史さん、お2人とも順当に良かったかな。魔法使い役はもう少し胡散臭そうなほうがいいかもしれないが(Joel Greyのイメージが強くて・・)、でも松下武史さんみたいな雰囲気でもあれはあれでいと思う。


というわけで、なかなか良かったとは思うんですが、BWやWE版だと、この作品、かなり笑いどころ満載だったのに、それらのシーンが日本版ではあんまり笑えるシーンになっていなかった。
演出の方針で、故意にそうしたのか?図らずもそうなったのか?
エメラルドシティに行くエルファバを見送りにきたフィエロが「I've been thinking...」と言うとエルファバが、「Yes,I heard ..」というところとか、面白かったんだけどな~。

台詞やレシタティーボ的ナンバーの翻訳はほとんど違和感がなかったが、アリア的ナンバーは違和感が残るものが多かった。英語版の歌詞のキー・フレーズさえも残っていないナンバーがあるんですよね。かなりの意訳、というか。意訳でも英語版の内容に沿っていれば別にそんなに気にならないけれど、なんだか英語版よりウエットな内容の歌詞になっているような気がした。
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Commented by mikan-lime at 2007-07-06 21:55
これだけ渾身の?レポ。やはり舞台としては出来のよいものだったと思います。「ごぉ~じゃすどれすぅ~」とか「チョ~○○」とか、ちょっと四季では考えられない言葉も飛び出して、あまり違和感無く見ることができました。結構、深い内容なんですよねぇ・・・・。ネッサがとても不満。BW版を知らないのですが、あんなに可愛気の無い設定なんでしょうか。もっと繊細に演じていたら、姉妹間やボックとの関係に、もっともっと深みや哀しみが出るのになぁ・・・・。あんな一本調子じゃ、すごく憎たらしい妹じゃん!って思ってしまいました。開口は論議の的ですが、台詞が言葉として伝わる大切さっていうのも、巻き戻しのできない舞台では必要だよなぁ・・・と思います。四季で開口にびっくりするけれど、他の舞台で台詞が聞き取れないストレスよりはいいのかなぁ・・とも思ってみたり。
Commented by saffy114 at 2007-07-07 23:53
Wickedのせりふと歌詞、ほかの四季の作品に比べると、古めかしい感じや時代遅れ感が少なかったですよね。
開口。四季以外の日本の舞台って、台詞が聞き取れない!!!ってこと、結構ありますよねえ・・。確かに台詞が聞き取れないよりはマシか~、と自分を納得させながら舞台を見るんですが、英語の舞台が日本人の私にもかなりの%で聞きとり可能だったり、韓国語の舞台でも、まだろくに韓国語ができない私が歌詞や台詞を聞き取って、新しく言葉や言い回しを覚えて帰ってくることがあるのを考えると、あそこまで不自然にならず、かつ明瞭に台詞が聞こえる方法ってないのかなあ・・なんて思います。今回の舞台だと、若手はいかにも四季節!という妙にゆっくり、はっきりした言い方が耳につきましたが、森さん、松下さん、武見さんの台詞は自然に聞こえたんで、やはり若手の方々、もう少し台詞の言い方を日本語として自然な言い方に近づけて欲しいようにも思います・・。
Commented by saffy114 at 2007-07-08 00:18
あ、ネッサは英語版でもそれほど可愛らしくは演じていませんでしたね。やはり性格美人とはいいがたい雰囲気。妹から姉への愛情みたいなものは、父親に自分だけ靴を貰ったときに、気遣わしげに姉を見る、というシーンと、ディラモンド先生が授業を中断したとき、ディラモンド先生のところに残る姉と一緒にいようという姿勢を見せるシーン(姉に先に行って!といわれて去りますが、気遣わしげに去る)で表現していたぐらいでしょうか・・。
ただ、英語版の場合、はかなげな美少女、という雰囲気の方が演じるので、前半で観客の同情を得やすい思います。
そして、英語版はボックに誘われた時の嬉しさ、そしてそこから始まる愛情というより執着、思い込みみたいなものを、とても上手に演じているんです。
(ただ、日本版、ボックに誘われた時のネッサの感情を表す台詞・歌詞が、英語版とニュアンスがちょっと違っているんですよね。それが演じ方の差になっているのかなあ・・とも思いました。)
2幕のボックに対して、私の元から離れるなんて許せない!というところも、英語版は感情溢れるというか、迫力あります。
by saffy114 | 2007-07-05 23:20 | Japanese Musicals | Comments(3)