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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114
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THE WHO's『TOMMY』 3/14 ソワレ

THE WHO's「TOMMY(トミー)」。
日生劇場にて、本日18時30分からのソワレを見ました。
出演は、
トミー/ 中川晃教、ウォーカー夫人 / 高岡早紀、ウォーカー大尉 / パク・トンハ、アーニー伯父さん / 右近健一、アシッドクィーン / ソムン・タク、従兄弟のケヴィン、ピンボールキング/ ROLLY、ジプシーNo.2、ピンボールクィーン / 山崎ちか、サリー・シンプソン / 高塚恵理子。
演出はいのうえひでのり(劇団☆新感線)、振付は川崎悦子。(作:ピート・タウンゼント/デス・マカナフ)

う~ん、微妙でした。
歌詞、見事に聞き取り不能。せっかく歌詞を日本語訳して上演しているのに、何を言っているのか判らない部分が多かった。ところどころ聞き取れたけど・・。
音響のせいなのかもしれませんが・・。もう少し何とか調整できないものなのか???
右近健一さんの歌は聞き取り可能だった。ROLLYも聞き取り可能な部分が多かった。あとは・・。(中川晃教さんも2幕は聞き取り可能な部分が少し増えたかな。)
ロックだから聞き取れなくていいってもんじゃないと思うんだけど。
爆音すぎて聞き取れなくても音が良ければ許しちゃう場合もあるが、今回はそういう域にもなってなかったし・・。

演出家のインタビュー記事などを読んで、もっとショーアップされたステージになるのかと思っていたので、ちょっと拍子抜けしてしまいました。BW版よりも、もっと盛り上げたステージになってるのかな~と思って期待していたので。私は劇団☆新感線の舞台を見たことがないのですが、爆音で有名?らしいし、面白いと聞いていましたし・・。
映像など、面白い部分もあるし、面白くしようと努力しているのは伝わるんだが。あと、演出家が映画版をかなり意識しているのもよく判る(鏡を割った後のシーンの映像の青空など)。

もっと盛り上がれそうなシーン(Amazing Journey,Pinball wizard、I'm free)などがイマイチ盛り上がりに欠ける。インパクト不足。振付がイマイチだなあ。それが、私がいまひとつ盛り上がらんなあと感じた原因かも(あ、ACID QUEENのシーンは良かったけど…)。ウェイン・シレントの振付のほうが、音楽を生かしていて、かつかっこよかったように思う。

あと、申し訳ないけど、肝心の主役がイマイチだった(ファンの人ごめんなさい。Our Houseのときはなかなか良いと思った記憶があるのだが・・)。
結構やりづらい役なんだろうなあとは思うけど・・。歌もあんまり良くなかった。ちょっと単調。かつパワーが感じられなかった。BW版のマイケル・サーヴァリス、ロンドン版のポール・キーティングと比較するとかなり力不足(比較しなくてもイマイチ・・)という評価になっちゃうなあ・・。それでも、1幕よりは2幕の曲のほうが上手くやっていたように思う。まだオープンして3日目ですから、これから変化してくれるといいのですが。ヘドウィグの山本さんも公演後半にはだいぶ変わってきていましたしね・・。頑張ってくださいませ。

アーニー伯父さん 、医者役などをやっていた右近健一さん、良かったです。面白いし、歌も良し。Fiddle about,BW版より良かったです。拍手。Go to the Mirror,Boyも良かった。
アシッドクィーンの ソムン・タク<서문탁>さんも良かった。歌、パワフルでかっこいいです。衣装もいいですね。Hedwigのイツァークも良かったけど、Acid Queenも良し。
従兄弟のケヴィンetcのROLLY、結構良かった。なんというか、作品の精神みたいなものを良く出している、というか。
ウォーカー夫人の 高岡早紀さん、う~ん、歌、もう一歩かなあ。Smash the Mirrorなどはもっと迫力があったら嬉しいんだけど・・。でも、音をはずすとかそういうことは無いし、歌詞は結構聞き取り易かったから、まあ良しとせねばならないのかな、日本の舞台の場合は・・。ネームバリューはあるがもっと歌えない俳優さんが登場する舞台も多いわけだし(せっかく新感線系の出演者が多いんだから、高田さんとかどうなの??とか一瞬頭をよぎったんだが・・)。
ウォーカー大尉のパク・トンハさん、歌詞が実に聞き取り難かった。良い声なのは良い声なんだけど、今回はイマイチ。「グランドホテル」の時は、この人のソロ、凄いなあと思ったんだけど・・。今回はもうちょっと演技・歌とも要改善かな。歌というか、歌い方、のほうが適当かもしれないけど。頑張って・・。

Overtureの部分、BW/London版の演出が凄く好きなんで、今回の日本版も期待していたんですが・・、残念ながらいまひとつでした。映像と、映像とクレーンを組み合わせた戦闘機の着弾シーンなどは面白かったけど、いまひとつ音楽を生かしきれてないステージングでした。BW/London版の、奈落に向かって飛び降りてパラシュートの降下を表現していたシーンとか、凄くかっこよかったんですよ・・。上手く音楽を生かしていて。
Cousin Kevinのシーン、Rollyは頑張っていたと思うけど、これもやっぱりウェイン・シレント版のほうがず~~~っと良かった・・。BW版のこのシーン(ロンドンでも)、ケビン役の人の歌は凄いし、振付というかステージングも面白いし、内容としては陰湿で嫌な内容だが、とても魅力的なシーンだったので、ついそれを日本版にも期待してしまった・・。
The Acid QueenのシーンはBW版より視覚的にかっこよくて良かった。ただ、Acid Queenがスッと退場しちゃうから、ストーリー的にはわかりづらくなっちゃいましたね。BW版だと、最後にAcid Queenがただのジャンキーのフッカーだって判って、トミーの父がトミーを連れ帰る、みたいな演出だったように記憶しているが・・。

どうせなら、もっとクレーン多用して、垂直方向の動きを出して盛り上げてくれたらもっと良かったように思うんですが・・。

あくまで、映画版・BW版・ロンドン版への思い入れがかなり強い人間(ストーリーというより、曲が好きなんです)の感想ですので。
違う感想をお持ちになる方もいらっしゃると思います。

どうせなら、カーテンコールでマンマ・ミーアやWWRみたいに盛り上げてくれたらいいのにな・・。
by saffy114 | 2007-03-14 23:30 | Japanese Musicals