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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114
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캐치 미 이프 유 캔<CATCH ME IF YOU CAN >

「Catch Me If You Can<캐치 미 이프 유 캔>」。
ソウルの블루스퀘어 삼성카드홀 (ブルースクエア サムソンカードホール)にて、
5月3日20時からの公演を見ました。

キャストは、
Frank Abagnale, Jr. :김정훈(キム・ジョンフン)
Carl Hanratty: 이건명(イ・ゴンミョン)
Frank Abagnale, Sr. /Roger Strong : 이정열(イ・ジョンヨル)
Paula Abagnale/Carol Strong : 전수경(チョン・スギョン)
Brenda Strong: 써니(ソニ)


演出:왕용범
音楽監督: 이성준
Choreography:서병구
セット:정승호

昨年見たBW版はなかなか良かったので、韓国版も見てしまいました。なんとなくキャスティングやら(フランク役が5人!)ポスターのデザインetcから、嫌~な予感がしていたのですが・・・。その嫌~な予感が大当たり(涙)。
英語版を見た時に、キャストが変わると&ダンサーさんのレベルが少しでも下がると魅力半減しそうな作品だなあとは感じてはいたのですが、なんというか・・それを超えた、予想を超えた変質を遂げていた印象。BW版の魅力となっていたポイントがことごとく粉砕・消去されて、なんだかコテコテな感じの野暮ったい印象の舞台になっていました。

韓国版、吉本チックな笑いの取り方をする演出になっていました。特にCarl Hanratty捜査官とその同僚のFBI捜査官たちのキャラ設定や演出が英語版と全く違っていて、吉本的な笑いを担当する係っぽくなっていて、なんともいえない野暮ったさが・・。
それから、韓国版のアンサンブルさん達、ダンスが予想を超えて下手でした・・・。韓国版の振付は英語版とは別物の部分が多かったのですが、英語版の広報用画像などで公式の画像がネット上にある場面("Live in Living Color" や"Jet Set"など)はJerry Mitchelの振付を踏まえた振付だったように思います。で、それらのJerry Mitchelの振付を踏まえた振付部分の出来がかなり酷かったです。特に"Live in Living Color"のダメ度 はすさまじかったような・・・。最後のほうの振付など、ただ単純に跳ねて拍手しているだけ、単純に手を上げながら脚を前に出しているだけっていう感じになっていた。男性ダンサーの中で一人だけ、60年代のアメリカのTVショーのダンサーの振付のテイストがある程度だせている人がいましたが、私が見た公演ではちゃんと「らしく」踊れていたのはこの一人だけ、でした。
2幕の"Doctor's Orders"、英語版はとても色っぽく、かつなかなか面白い振付の場面だったのですが、この場面も韓国版はな~んだかとても安っちい感じの、最近の歌手の人々のバックダンサー系統の振付になっていてガッカリ。セリが使えないのは劇場の機構とかの問題でしょうがないでしょうけど・・・。わざわざ大幅に改悪しなくたっていいのに・・。


フランク役の김정훈さんは、印象が薄かったです・・・。音程を外すことはなく歌えていましたし、下手というわけではないんですが、上手いとも言えず。フランクの「歌」の第一声、英語だと"Live in Living Color~♪"という歌詞の出だしをちょっとしくじってしまったのか、声が弱くてずっこけた。その後は普通に歌えていましたが、「普通」と言う感じ・・・。Aaron Tveitさんと比べちゃいけないのかもしれませんけど、正直、芝居も歌もとても物足りなかった。
最後にして最大の見せ場・聞かせどころの"Goodbye" も印象が薄かった。オリジナルよりも数音ほど音を下げて歌っていたと思いますが、それでも最後の部分の伸びがイマイチでした。

Hanratty捜査官役の이건명さん、役柄設定や演出が英語版と全くと言っていい程違うので、比較するのは酷かもしれませんが、Norbert Leo ButzのHanratty捜査官役と比べるとインパクト90%減という感じでした。残念。英語版の演出・キャラ設定を踏襲した演出だったら、ゴンミョンさんだったらHanratty捜査官役がもっと印象的ないい役になりそうなのになあ・・。なんだってこんな演出にしたのか・・・。
たしか、韓国版、Hanratty捜査官が他のFBI捜査官に講義する形で、フランクがやらかした小切手詐欺がなぜ可能だったのかの説明(当時はサンフランシスコに届くまで数日のタイムラグがあったからという件)をしていて、それは他国上演の場合は親切な演出だと思いましたが、それ以外はいいとこなしだったかも・・。

Brenda役は최우리さんの出演回だと思ってチケットを予約した気がするんですが(Toxic avengerのヒロイン役をやっていた方なので、たぶんBrenda役も合うだろうと予測)、劇場でキャスト表を見たら써니さんでした。あらら・・・参ったな、アイドルかあと思いましたが、この方、ちゃんと歌えていましたし、ファニーフェイス系の容姿が役に合う感じ、かつ頭のてっぺんから出しているような甲高めの声と喋り方やボケ演技がけっこうハマっていて、意外とよかったです。まあ、Kerry Butler並みとまではいきませんけども。ケリー・バトラーさんのブレンダは、ボケてる面もありますが看護師としてはデキるという雰囲気でしたが、ソニさんのブレンダは仕事面でもボケ倒しそうな感じ。主演の方よりもむしろ彼女のほうが印象に残ったかも?この方、少女時代の人だそうですよね?グループの人気が陰ってきたら舞台に進出していらっしゃりそうな感じだ。私の隣の席に20代ぐらいの男性が一人でいらっしゃっていて、あら珍しいなあと思ったのですが、たぶん써니さんのファンの方だったのでしょうね、ブレンダが出演する場面になったら、舞台に近い席だったにも関わらず、オペラグラスを使って舞台を見てました(笑)。韓国の若い男の子も日本のおばさまたちと同じ行動ををしていた!!人類みな兄弟という言葉を思い出しました。

衣装や舞台もなんだか野暮ったくて・・。残念。あと、女性アンサンブルダンサーの方々のメイクが、なんだか相当微妙だったような気がしますが・・。あれは何だったんだろう・・。アンサンブルさんのメイクはセルフサービスだったのだろうか?ダンスのレベルからして、キャリアが浅い人が多いのかなと感じたので、それでまだ上手く舞台メイクできないのかな・・・、これだったらいっそのことノーメイクのほうが綺麗かも?素でもキレイな人が多いだろうし・・・とか観劇後に語り合ってしまった。
最後の空港の場面をはじめとして数か所、英語版とだいぶ変更されている場面がありました。曲順も違ったような記憶が。最後の空港の場面、なんだか変ないじり方をしてあったな・・。

途中から、これは「Catch Me If You Can」ではなく、「Catch Me If You Canという作品を借景とした、韓流アイドルさんを起用したショー」的なものなんだろうなあ、と頭を切り替えました。
予測はある程度出来ていたのに、英語版と似たものが見られるかも?(←N2Nのように)と、一縷の望みにすがって(?)来てしまったのが大きな間違いであった、チケット代が安ければまあ許容できるがこの値段だとやっぱりイラつく・・などなどと考えつつ観劇を終えました。
残念。

しかしな~。
これっぽいのを見られるかもとも思っていたら、これだった・・というのはかなりキツかった。
これに近いものを聞きたかったです。韓国、かなりいい線いけそうな俳優さんが存在している気がするんだけどなあ・・。
by saffy114 | 2012-07-04 18:09 | Korean Musicals