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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114
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Rebecca - A Manderley-ház asszonya 3.

2幕、Mrs.De Winter Bin Ich!(.Mrs. de Winter itt áll! )で、「わたし」がレベッカの手帳を床に払い落し、レベッカの遺品の天使の置物を床に叩きつけて壊すと、ダンバース夫人は明らかに狼狽して動揺しながら遺品を守ろうとし、さらに「わたし」が蘭の花を床にぶんなげて捨てると、ダンバース夫人はショックで倒れてしまうというような演出でした。
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このへんは日本版とだいぶ印象が違います。この場面、ダンバース夫人が狼狽して守勢に回る一方、「わたし」がえらく強気な人に豹変しているのもあって(←後述予定)そりゃ、今までダンバースさん明らかにやりすぎだし意地悪だったけど、遺品を壊したり投げ捨てるのはひどいんじゃない!?という感じです(笑)。
レベッカが末期の癌だったという報告をマキシムがFrankに(だったと思うんだけど)告げるのをダンバース夫人が階段の上で聞いてしまうのですが、ダンバース夫人、最初はいつもの冷淡な表情でしたが、途中から衝撃を受けた様子の表情で階段の手すりにもたれていました。
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その後、ダンバース夫人の最後のソロ、Rebecca Repriseが始まるのですが・・。
このあたりでですね、隣席のご夫婦と思われる中年カップルの旦那さんのほうがかかってきた携帯電話に出て話し始めた!!!!こら~、ダンバース夫人が最後のナンバーを熱唱しているのに、かかってきた電話に出るなぁ~!!!劇場で携帯が鳴り響く場面には残念ながらよく遭遇しますが、上演中かかってきた電話に出た人を見るのは2007年ソウルの충무아트홀の「All Shook Up」公演のとき以来ですわよ。
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ちょっと隣のおじさんのお電話で気が散ってしまいましたが、このナンバー、Lillaさん特に良かった。迫力もあるのですが同時に哀しい、せつない感じもあって、非常に印象的。高い音も完全にきれいに出ていて上手かったです。このナンバーだけは、日本のシルビアさん、高い音の部分がちょっとキツい感じで少し音が下がり気味だった記憶があってちょっと惜しかったのですが(他のナンバーは完璧に歌っていたと思うのですが)、Lillaさんは見事に高音部もばしっと歌ってました。
最後、火事の場面で、階段の上に燭台を持ったダンバース夫人が登場しますが、このシーンではいままで後ろにひっつめていた髪を下ろしたスタイルで登場していまして、ぐっと女っぽい感じになっていまして美しかった。これが、なかなか良かった。ダンバースさんが、単なる恐怖のサイコ女というより、恋愛問題で心のバランスを崩した女性という感じが出ていたような気がする。その為に、同情の余地があるダンバース夫人、という印象がより強くなったのかな。


"Én" のSzinetár Dóraさん。
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歌も上手いですし、なかなか可愛らしいですし、2幕のマキシムの告白を聞くまでの、不器用でやや地味な「わたし」の部分は良かったです。Zeit In Einer Flasche(A palackba zárt idő )なども良かった。
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日本の大塚さんもなかなか良かったけど、ああすごく歌える人が歌うとだいぶ違うなあなんて思いながら見てました。
モンテカルロのホテルのレストランで、朝食時に「わたし」がグラスを倒しちゃたかなにかで自分のテーブルを汚してしまい、マキシムと同席することになる場面の演出、ハンガリー版、ちょっとお笑いに走っていた??マキシムに呼ばれて、「わたし」が席を移動するときにも、「わたし」は相当なドジさんのようで、テーブルクロスだったか、ナフキンだったか、なにかを服にひっかけたまま歩きはじめてしまい、またテーブルからモノが落下しそうになるのを、それに気付いたウェイターさんたちが必死の形相で阻止していました。日本版でこんなことしていましたっけ???
で、前半は良いのですが、マキシムの告白を聞いてからの「わたし」の豹変ぶりが・・スゴすぎてコワいです(笑)。マキシムの告白の後のセリフ、たぶん「私たち以外は事実を知らないのだから、黙っていれば大丈夫よ!」的なことを言ってマキシムを叱咤激励するような感じのセリフなんだと思うんですが、突然、ドスが効いた感じの話し方になってました(笑)。急に肝っ玉母さんにでも豹変してしまった感じです。
この後、マンダレイに場面が転換し、ベアトリスが来訪しDie Stärke Einer Frau(Bajban sosem gyenge a nő)の場面になりますが、
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この場面から「わたし」のヘアスタイルがマダム風の後で結ったシニヨンのスタイルになり、また服装もマダム風の袖がたっぷりした濃いワインレッドっぽい色のワンピースになり、座り方もマダム風に脚を組むようになっちゃったりして、突如小金持ちマダム風になってしまいました(笑)。Die Neue Mrs.De Winterの場面も、このマダム風ドレスを着た「わたし」の号令一下で、使用人たちが部屋の模様替えをしていました。「わたし」が後ろ向きで舞台後方にいて、両腕をさっと上げると使用人がいそいそと家具を移動する・・みたいな感じの演出。で、この勢いでMrs.De Winter Bin Ich!(.Mrs. de Winter itt áll! )に突入。なんで、やたら強気で気遣いのない若い後妻さんが、亡くなった前妻さんに忠実な使用人の目の前で前妻の遺品を大破壊している場面かのように見えてしまいます(笑)。
う~ん、ここまで強くならなくても・・・(笑)。このへんは日本の大塚ちひろさんの「わたし」程度の変化にとどめて頂いた方が、観客としては「わたし」に感情移入出来るような気が・・。大塚ちひろさんの「私」の場合は、ああやっとダンバースに対抗できるようになった、よかったよかった、嫌なことはしっかり嫌だと言ったれ~、という感じですが、ハンガリー版だと、「わたし」の鼻息が荒すぎで、観客としてはびっくりです(笑)。ハンガリーのお客さんはどう感じているんでしょうね??
ただ、ちょっと線が細い感じというか繊細そうなBereczki Zoltánさんのマキシムの場合、こういう、すっごく強い「かかあ」になりそうな「わたし」もカップルとしては似合うような気はした。
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~続く~
by saffy114 | 2010-07-08 23:15 | Hungarian musical