Bloody Bloody Andrew Jackson 2
2010年 06月 17日
Van Buren役のLucas Near-Verbruggheさん。表情や動作・手の動きが絶妙(笑)。ちょっとゲイっぽい感じを出そうとしてらっしゃったのかなと思いますが、上手かったです。
Andrew Jacksonの処遇に対して反対意見を言おうとしたけど結局他の“Washington elites” に迎合する・・というような場面で、トゥインキーを咥えて右往左往する姿が凄く面白かった。
AdamsのJeff Hillerさん。いわゆる父っちゃん坊や風の子供っぽい顔貌なんですが、かなり大柄で、そのアンバランスな感じがなんだか面白い!で、にか~っと口を開けて笑う表情がなんとも面白くて(笑)。アダムズ大統領役以外にも、伝令役の少年とか、冒頭ジャクソンの両親と同時に殺されちゃった靴屋さんも演じていて、どの役で登場した時も笑えました。特にAdams大統領役が笑えたな。Adams大統領、にか~っと笑っているだけの棚ボタで大統領職がおっこちてきたおバカさんとして描写されているのですが、この子供っぽい笑顔が何とも言えず・・・・(笑)。“Washington elites”のみなさんが、悪代官風に声をそろえては~っはっはっと高笑いする場面があったのですが、この後、AdamsのJeff Hillerさんが「悪人でいるってすっごく楽しい~っ!!」と叫んでいて、これも笑えた。自分が棚ボタで大統領になったときに、「僕が大統領だ~!!クジに当たった~!!」と叫ぶ場面も笑えた。
ElizabethのKate Cullen Robertsさん。この人、芝居の冒頭のほうでインディアンの矢に当たって亡くなるジャクソンの母エリザベス役なのですが、その亡くなるまでの寸劇?風の場面の芝居が笑えた。ジャクソン一家のだんらん風景?の寸劇で、「さあ~、アンドリュー、牛のシチューがおいしくできたわよ~。」とかエリザベスが言うのですが、これが学芸会風のすっごくわざとらしい言い方・演技(笑)。もちろん故意にやってらっしゃるわけですが、絶妙だったので、ふきだしてしまいました。特に、「Whaatt??」というセリフが実にわざとらしくて笑えた。
カーテンコールの“The Hunters of Kentucky”というナンバーを皆が歌っている途中、矢が飛んでくる音がして、なぜかこの女優さんだけどてっと床に倒れ(笑)、他の役者さん達は「・・・・・。」とそれをしばらく眺め、彼女を放置したままおもむろにまたカーテンコールのナンバーを歌い出す・・という演出だったのですが、カーテンコールの間ずっとこの女優さんは床につっぷしたままで、終了してもそのまま・・・(笑)。劇場を観客が出て行く間も、彼女は微動だにせずステージ上に倒れたままの体勢を維持なさっていました。お疲れ様です!!
The StorytellerのColleen Werthmannさん。ウケた。このキャラ、ナレーター的な役割で、電動車椅子に乗りそれをゆ~っくり操作しながら、ダサめのセーターにやけに大きな眼鏡という姿で笑顔で登場。ウェズリー大卒の女性という設定らしいです。途中までは、ジャクソン氏のファンらしい彼女の大仰なナレーションで物語が展開していくのですが、途中で、確かニューオーリンズの戦いの場面のあたりだったと思うのですが、Andrew Jacksonが銃をとって彼女を突然射殺してしまいます(驚)。「時には、自分で物語を進めなきゃいけない時がある。」んだそうで。でも、このThe Storytellerはタフなようで、その後の場面で、撃たれた首を押さえて這いながら再登場してナレーションを始めますが・・・また撃たれちゃった。
最後のほうの場面で、天使になったThe Storytellerが登場、Andrew Jacksonが死んだ年月日を彼の眼の前で言うので、Andrew Jacksonが嫌そうな顔をして怒ってました。続けて、The Storytellerは「現在では彼の業績の評価は複雑で、19世紀最高の大統領だという声もあるし、彼の任期はインディアンの強制移住で何千人ものネイティブアメリカンが亡くなったことで汚されたという声もある。」と言ってました。で、ジャクソンが「ああ聴いて嬉しいねえ!死ぬ前に自分の業績を知ることにはなってないはずだぜ!!」と怒るも、構わずにThe Storytellerさんは「ここ数年、ジャクソンに関する本やドキュメンタリーが出ていて、彼への評価に疑問を呈している。すなわち、偉大な大統領なのか、それともgenocidal murderer,アメリカのヒトラーなのか。」と言うと、Andrew Jacksonさんが「!?」という顔をして客席を向いていました。Andrew Jacksonが何か言ったら(内容忘れた)、 Storytellerさんが「You can't shoot history in the neck.」とやりかえしていました(笑)。
~続く~