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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114
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パイレート・クィーン<The Pirate Queen>

「パイレート・クィーン(The Pirate Queen)」。
12月5日、帝国劇場にて17時15分からの回を見ました。
キャストは、
グレイス・オマリー:保坂知寿
ティアナン:山口祐一郎
エリザベス一世:涼風真世
族長ドゥブダラ:今井清隆
ビンガム卿:石川 禅
ドーナル:宮川 浩

脚本:アラン・ブーブリル/クロード=ミッシェル・シェーンベルク/リチャード・モルトビー,Jr.
音楽:クロード=ミッシェル・シェーンベルク
歌詞:アラン・ブーブリル/リチャード・モルトビー,Jr./ジョン・デンプセイ

翻訳:吉田美枝 
訳詞:竜真知子 
演出:山田和也
振付(アイリッシュ・ダンス):キャロル・リーヴィ・ジョイス
音楽監督・指揮:山口琇也 
装置:松井るみ 
照明:高見和義

BW版は見ておらず、サントラも聞いていないので、今回の日本版が初見です。まあ、BW版の劇評は目にしていたもので、日本版上演と聞いてもふ~んという感じで、まあ未見の作品だし日本でやるなら見なければなるまいと思いつつ、いまひとつ興味が湧かなかったのですが、複数の方面からある意味とても笑える舞台になっている!という情報が入って参りまして(笑)。俄然興味が湧いてしまい、急遽舞台から遠~い席を予約して見に行ってきました。

で。
いや~。なんと言いますか(笑)。
もしかしたら東宝ってスゴいのかも!?
BWで近年稀に見るほどの不評だった作品をあえて買い付けて、しかもやけに高年齢層な(←役柄の設定を考えたら、です)キャスティング、いったいどういうつもりなんだろ…と訝しく思っていたんですが、蓋を開けてみたら、キャスティングの妙(!?)で、ダメ作品を「日本」のミュージカルファンが「笑って」見られる舞台に変身させていた(!?)のかも!と苦笑しながら感嘆するというか・・・、なんとも不思議な読後感ならぬ観劇後感が残りました。
そこまで狙って買い付けして、キャスティングしたんだとしたらすご~い。
もしかしたら、「あっという間にクローズした作品なんだから、我々の他に誰が買いますか?まけて!!」なんて言って、値切って買い付けしてたりして(←冗談です)。で、この俳優さんが出演するなら絶対見る!というファンが確実に存在している役者さんを中心にキャスティングしチケットの売り上げをある程度確保、同時に役柄に合うとは言えない人なども混ぜた面白キャスティングで笑える(苦笑だけど・・)作品に変身させ、出演者のファン以外のミュージカルファンもとりこむ・・なんていう新しい日本固有のミュージカル興業のビジネスモデルがここに登場、かも(冗談ですから)!?


これ、ストーリーといいますか、脚本が・・思わず苦笑しちゃうようなお粗末様な出来だと思います。
Grace O'Malleyの人生を大河ドラマ的に描く都合上、展開が駆け足になる&人物の描き方が浅めになるのは避けられないのはわかりますけれど・・・。
あの~、あまりに話の展開が荒っぽいというか展開が唐突すぎではないかと(汗)。
こういう一代記形式のミュージカルの場合、駆け足すぎだよ!とか展開が唐突じゃない??とか人物描写が平面的すぎ!とは感じても、さまざまな長所(曲とか、芝居とか・・)にカバーされて、それらの欠点がさほど気にならない場合もあると思うのですが、この作品の場合は・・・・残念ながらそうではなかった。
話の展開の仕方が、あの~・・・学生演劇か何かでしょうか????とお尋ねしたくなるような無理矢理気味な展開で、舞台を見ながら、よくこの内容でBW上演に踏み切ったなあ(驚)とある意味とても感心しました。いくら役者さんが熱演しても批評は相当きっついのをくらうだろうなあというのは明らかだったろうと思うのですが・・・。どこに勝算があると見たんだろ??不思議だ。
特に、最後のエリザベス女王とグレイスがサシで話したら、女同士通じるものがあって意気投合してアイルランド統治の問題は解決、なんていう場面などはあまりに無理矢理でずっこけるというか…苦笑いするしかない・・・。


まあ、でも、そんなダメダメ気味の作品の割には、ううう早く終わらないかな・・・なんて思わず、それなりに飽きずに見られました。なんのかんの言っても、ベテランでいらっしゃる(笑)キャストのみなさん、やはり上手いのでしょうね。もっと下手な俳優さんで上演したら、チケットを買った自分に猛烈に腹を立てていたかも・・・。今回は、わ~駄作だ~と思いつつ、あまり腹が立ちませんでした。天下の帝国劇場で上演する作品がこれでいいのか??…とは思いましたが・・・。
あ、でも、S席のチケットを正価で購入していたら、ちょっと怒りモードだったかもしれないなあ。今回は安めの席だったのでまあいいやあと思えたけれど・・。

「ベテランでいらっしゃる(笑)キャストのみなさん」と書きましたが・・・。
主役のグレイス、その相手役のティアナン・・・明らかに役柄の設定よりかな~り年齢が・・・・上ですよね(笑)。これ、この駄作を上演するに当たっては、意外と上手く作用したのかも!!
つっこみポイントが増えたので、そういう意味で楽しく見られたように感じます。これを、設定相応なキャストが大真面目に演じていたら、「あ・・。タモリの気持ちがわかるなあ。」な舞台になってしまったかもしれませんね。


グレイスの知寿さんは、さほど違和感がありませんでした。ただ、歌も相変わらず上手いのですけれど(癖は強いけれど)、若干ですが・・・往年の輝きが鈍っている気も・・・。何が変わったのかな?よくわからないが・・。

ティアナンの山口さん(笑)、これがこの舞台の見どころかも!!反則に近かったよなあ(笑)。
動作が・・・なんだかカクカクしているとうか・・・この人一人だけ「動作」に関しては異彩を放っていました。走り去る場面の走り方がものすごく独特というか、少女っぽいというか・・・で、思わず笑いそうになりました。それから、歌う時のジェスチャーが・・・なんだかロボットっぽいというか…特定の腕・手の動きの反復が見られるというか・・。おもしろいです!
山口さん、歌・・・どうしちゃったんでしょ??昔を思い出させる、ぞくっとするような良い響きの部分もあるのですが・・・。今回は、高音域を素っ頓狂な甲高い発声で歌っていらっしゃって・・。耳を疑いました。そのうち楽しめるようになりましたが(笑)。こういうところ、山口さんって不思議ですよね。まあいいや、ははは(笑)と思えてしまうというか(笑)。

ビンガム卿の石川 禅さん、きっと一生懸命いろいろ細かく考えて演じていらっしゃるんでしょうね。どの舞台で拝見しても、わ~この人全力投球っぽいと感じて、そこにちょっと感動します。今回も、あまりよく描けているとは言えない悪役(コメディリリーフ??)を熱演なさっていました。歌も上手いですし、優れた作品の良い役がもっともっと廻ってくるといいですね。

エリザベス一世の涼風真世さん、衣装替えを何回したんでしょう?あの派手な衣装に負けないって、さすが宝塚の人だな~。なんとなく、「フランスの女王~なのですから。」とかいう有名なセリフの言い回しに似ている感じの話し方でちょっと面白かったのですが、超然としたというか浮世離れした感じがいい具合に出ていたかも。しかしなあ・・。この役は、なんでそういう理屈になる?!という感じのセリフが多いから、俳優さん自分で自分につっこみたくなったりしないのかなあ・・・なんてふと思ったりしました。


アイリッシュダンスが豊富にあるらしいということで期待していたのですが、そうですね、まあ悪くはないですし、楽しめたのですが、個人的には・・・もっとぴょんぴょん盛大に跳んで欲しかった(笑)。跳ぶステップが少なめだったのがちょっと物足りなかったです。


という感じで、まあ苦笑しながら気楽にみられる舞台でした。お昼のソープオペラ的ドラマをツッコミを入れながら笑って見る・・・というようなのと同じような感覚で見れば、まあ面白いのかもなあ、と。
でも、S席のチケット代には…値しない舞台だと私は思う。





ちなみに。
今回、ミュージカルにはあまり興味が無いお方とこの舞台を見たのですが、
「真面目に演じるのがバカバカしくなりそうな内容なのに、それなりに見られる舞台になっていたということは、演出とか、俳優さんが上手いのであろう。」と感心なさっていました。
それから、イギリス兵士の衣装がビーフィーターみたいな、それで戦場に行くか!?な派手な衣装になっていたのが面白かったようです。
あと、登場人物が何か困難・障害・拒絶にぶち当たった時、一度目はダメでも、再度懇願するとあっさり聞き入れられる・かなえられるという展開(笑)をオモシロイと感じたそうです。
by saffy114 | 2009-12-09 12:51 | Japanese Musicals | Comments(0)