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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114
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Tommy(来日ツアー版)・・振り付け・演出はBWとは別モノ

2006年3月12日昼公演。生でThe Whoを聴けたのはいいのだが・・。歌は、まあOKでしょう。(細かくいうと、かなりいろいろあるんですけど・・。)
ツアー版、振り付けがちょっと・・。なんというか、単調ぎみ。かつアンサンブルのフォ-メーション(っていうのかな?)などがいまいち。パンフを見たら、振り付けはBW,London版はウェイン・シレントだったのだが、このツアー版はシレントの名前が挙げられておらず、別の人が演出・振り付けになっていた。舞台装置もずいぶん簡略化されていて、ピンボール台はほんとにただのピンボール台・・。(BW,London版は、ピンボール台というかそのうしろ?が昇降するせりみたいな装置で、そこに大人のTommyがいて、音楽の盛り上がりに上手くあわせてこの装置が使われていた。)
BW,London版で、私が好きだった振り付けの部分が見事に全部なくなっていて、というか違う振り付け(よければ別に違ったっていいのだが・・)になっていてかなりがっかり。プロローグで、ウォーカー大佐たち兵士がパラシュートを装着して飛び降りるところがあるのだが、ウェイン・シレントのは、せりにむかって数人連続して兵士が飛び降りて、また飛び降りるタイミングにあわせて砲弾の爆発音がバーン!!と鳴って、かっこいい印象的なシーンだったんですけど、ツアー版は、ウォーカー大佐がパラシュートを装着してみせて終わり・・、で、まずがっかり・・。従兄弟のケビンのいじめのシーンも、なんだか省エネモードな振り付け・・。このシーンも、シレント版は、運動量の多そうな、面白い振り付けで印象的だったんだけど・・。Pinball Wizardのシーンも、シレント版は従兄弟ケビンたちの、ジャケットを上手く使った面白い振り付けだったんだけど、これもツアー版は、平凡な構成になっちゃっていた。
オリジナルを見ていなければこんなもんか、で終わっちゃうのかもしれないけれど・・。音楽を生かしきれていない振り付けのように感じられた。
アンコールについて一言。中途半端なアンコールでした。曲の1部だけ演奏して、数人が舞台下でバク転してくれはいたが、他はリズムに乗る程度のダンスといえないmovementをしていただけ。せっかくかなりの観客が立ち上がってくれているのに。そのあと、再アンコールの催促の拍手が観客から起こって、もう一度幕が上がったが、手を振って終わり。
以前だったら、来日公演だし、怪我防止と疲労防止のために、アンコールでは体に負担がかからない程度の歌・ダンスにとどめるんだね、仕方ないね、と納得していたと思うんだが、韓国のあの全力投球かつサービス精神にあふれたアンコールを体験してしまうと、なんだか、今日の公演のアンコールは、なんか物足りない感じが否めなかった。
ちょっと辛口めになってしまったけど、ツアーだから、いろいろな劇場でやるわけで、劇場の装置・構造はきっとそれぞれ異なるから、どこでも上演可能な装置・振り付けにせざるを得ない、ということなのでしょうね。ただ、BW,London版は音楽のみならず、ダンス・舞台装置も魅力だったので、それを期待して見に行った私にとっては、ちょっと肩すかしな公演でした・・。
by saffy114 | 2006-03-12 22:25 | Broadway Musicals