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ミュージカル(国内、ブロードウェイ、ロンドン、)海外ドラマ、映画について。最近、韓国ミュージカルにも目覚めました。


by saffy114
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The Last Five Years<라스트 파이브 이어스> 이건명×김아선(2)

プロセニアムっていうんでしょうか、舞台の「額縁」の下手側の壁に時計があって、各シーンによって時計の針が指している時刻が変化していたような気がします。が、私の席からだと、この時計は見ずらい位置にあったので、どういう規則性をもって時刻が変化していたのかは私にはわからず。
舞台装置は、比較的抽象的かつシンプルなものでした。グレーっぽい戸棚?状の可動式の装置で、棚のようになっている部分があって部屋の家具の棚を模していたり、下部が着脱可能な箱状の装置になっていて、それを椅子やら車の座席やらとして使っていたりしていました。装置の移動や着脱?をキャストがほぼやっていらしたようで、ちょっと煩雑で大変そうにも見えました。装置自体はシンプルですが、衣装や装置で、各場面がどういう場面なのか比較的具体的に見せる演出でした。


cathy役の김아선キム・アソンさん。
The Last Five Years<라스트 파이브 이어스> 이건명×김아선(2)_f0048936_23261063.jpg

ミス・サイゴン以来久々に拝見しました。この方、先月見た「ジキル&ハイド」主演のトリプルキャストの一人、キム・ウヒョンさんのお姉さんです。あんまり似てないですね(?)。きれいなお姉さんだあ。清純そうなお嬢様っぽい雰囲気です。
アソンさん、きれいな澄んだ声で、歌、とても上手です。芝居のほうはおおむねソツなく、順当に演じている、という感じだったかな。前半より、後半のナンバーのほうが良かったと思う。前半の場面は、演技はもうひと頑張りが欲しい、というか、何かがちょっとだけ足りない感じもした。

ですが、最後のGoodbye until tomorrowは、とても良かった。
The Last Five Years<라스트 파이브 이어스> 이건명×김아선(2)_f0048936_23181825.jpg

特に、途中の기다려 왔어、난 널 기다려 왔어というフレーズなどの部分、期待と希望にあふれている感じで、その後の展開を考えるとちょっと切ないですが、良かったです。印象的でした。
アソンさん、ひたむきさ、みたいなものを感じさせるナンバーが映えるお方のような気がします(ミス・サイゴンの時、周りの観客を涙の海に叩き込んだ(?!)アソンさんのキム、懐かしいな~)。
I'm climbing uphillも良かったですね。オーディションで、心の声?!を歌う場面、上手でした。面白かったです。個人的に、「私がどんなに頑張ったって芸能人キャスティングするんでしょ。」みたいな内容の部分に笑ってしまった。タイムリーですね(笑)。

ただ、前半の、二人の関係が終焉に近づくあたりのナンバーの演技はあと一息、という感じでした。
前半のナンバーでは、キャシーの複雑な心理状態・人物像をもっとはっきり見せてくれるほうがいいように思った。まあ、キャシーという人物に対する私の捉え方が筋違いなだけなのかもしれませんが。
夫の「陰」になってしまうこと・キャリアが上手くいかないことへの焦燥・恐怖とか、夫が自分より仕事関連の取り巻きや他の女を優先しているように感じている苛立ちや怒り、でも一方で彼との関係を維持することを痛切に望んでいる、というあたりをもっと明確に見せて欲しいな~、と私は思いました。

See I'm Smiling、衣装がビックリだった(苦笑)。緑色のリボン状カチューシャ、蛍光イエローのハイソックス、確か蛍光ピンクの靴、という格好で登場。英語版はDaisey Maeみたいに見える格好、という設定だったようですが、韓国版は「ミニーマウス」みたい、と言っていたように思います。なぜに、この格好?このナンバーの、you,you,nothing but youというあたり、ちょっと迫力不足かな。ここはもっと叩きつけるように怒ってくれたほうがいいような・・。
pushing through windows and bursting through walls en route to the sky!に該当する部分、ここって、私はJamieの自我があまりに巨大で窓を突き破って壁を倒し空に届く程だ!という意味かと思っていたんですが、どうなんだろう?その前にmiles and piles of you!と言ってるんで、そう解釈しちゃったんですが。
日本語版だと、「壁を破り自分の空を飛ぶ~~!!」という歌詞になっていましたが、この訳だと、才能に恵まれた彼が自由に羽ばたく・・的イメージのような気がします。
韓国版は「창문을 뚫고서 하늘로 날아오르는 너!」ですね。どういうニュアンスなのかな。

I'm still hurting,このフレーズを나는 울고 있는데と訳したんですね。う~ん、hurtingと울고있다ではちょっと意味合いが違うような気がするけど、どうなんだろう。まあ、語感とか、音符に乗るか、とか、いろいろありますから、仕方ないんでしょうね。
I'm a part of that,Jamieの書店でのサイン会という設定になっていました(よかった~、キャシーが箒で掃除してなくて(涙))。奥様風のツーピースのスーツ姿のキャシーがちょっと疲れた感じで本の山に腰かけて歌う、という感じでした。最後のほうの아닌가?が効いていたので、その前のナンバーのSee I'm Smilingへの伏線(順序は逆ですが・・)にちゃんとなっていたように感じました。
I can do better than that,キャシーが車を運転しながら話している演出でした。ちょっと、服装が、日本人の私から見るとやや不思議な感じでしたが、話が若い時分に遡っていることを端的に見せるため衣装なのかな。
Goodbye until tomorrowの衣装も、ん?アメリカというより・・・という感じもしましたが、まあ、衣装はキャラクターの年齢を示すためのもの、と考えればいいのかな。

キャシー役は、現在→過去の方向に時間を逆にたどりますから、難しいですよね。アソンさん、前半はもうちょっとだけ芝居頑張れ、でしたが、後半はとても良いです。結婚なさって日が浅いとお聞きしているのですが、幸せいっぱいの新婚さんには前半の場面はちょっと向いていない?!

~続く~
by saffy114 | 2009-01-09 23:20 | Korean Musicals